メタバースで田植え、META田植え、初日を終えました。私は、リアルでしかできないことをデジタルで行ったときに、私たちがどのような「気持ち」になるのか、とても関心があります。これは、メタバースの中で走ったことある人でしたら分かると思うのですが、本当に疲れるのです。メタバースで走っても、リアルの私たちは、パソコンかスマホ、またはVRを使っているだけで、走ってはいません。でも、なぜ、「疲れた」ような気分になるのだろう。
このことを考えると、農業や漁業など、リアルでしかあり得ないことをメタバースで行ったときに、私たちの中に、どのような気持ちの変化が生まれるのか、その変化は、リアルの変革に役立つものなのか、興味があり企画しました。一緒に考えてくださったのは、農家である親族に囲まれて育った「よっしー」さんです。よっしーさん、ありがとうございます。
この棚田風の景色を創ってくれたのは、いつものスーパークリエーター、フィリピンのMaxです。区画ごとに水を埋めるのが大変で、実は水張りに8時間以上かかりました。このような感じでナンバリングして水を作り、段差があって水に降りれないところ(赤い■)には、はしごを設置しました。
2-3人のチームに分かれて、うえ始めました。最初は会話しながら植えていたのに、だんだんみんな無言になって、かなり田植えに集中していました。結構性格がでるようで、チームでまずベスト解を模索してからみなで同じ方法で行うところや、好き勝手植えているところ、また、一人キレイに植えている方がいらっしゃるところは、みなキレイだったり。😄
ダイジェスト動画作りました。前日に急遽サブスクしたストリーミングソフトのアーカイブ動画ですが、画質がかなり悪かったです。次回までに、もう少し研究します。最後の方、結構、稲が植えられて田んぼのようになってきたことが見えると思います。
空から見るとこのような感じ。水しか見えませんね!こんなチョビチョビしたものでも、人の時間や一緒に会話した人が存在しています。メタバースでも。
さて、その後のハプニング。まず問題は、スペースが公開されて、Exploreタブに掲載されていたことです。これはわたしが、前日、スペースが完成したので、公開処理をしたためです。Spatialの仕様上、たくさん人が集まっているスペースほど、一覧の上に表示されます。それで、申し込んだ人以外の人も来ていました。このこと自体、わたしは問題だと思っていません。実際にリアルの社会では、「通りすがり」の人はいて当然です。
ただ今回、おそらく2人いたと思っているのですが、無限にオブジェクトを置く方がいました。猫、犬、ワインボトル…山のように複製し、鏡も複製しはじめました。
なぜこのようなことが可能かというと、田植えというイベントの性質上、ユーザーに、オブジェクトの編集権限を与える必要があるからです。権限を与えず、「見るだけ」でしたら、何の問題も起こりえませんが、逆に、ユーザーがそのスペースと「関わる」ことはできなくなります。今回田植えイベントということで、ユーザーに、「データをアップロードする」権限を与えていました。大量にミラーを複製された画面がこちら。
最初に考えたことは、該当者をKickしよう、でした。Banはやはり、相手に強烈な印象を与えます。わたしは、メタバースとは、人が好奇心を実現できる良さがあると思っていますので、ここでいたずらしたいと思ったとしても、それを、「トラブル」と言いたくありませんでした。でも、参加いただいている方には、時間を使っていただいているわけで、また、このまま、レンダリングの負荷をかける鏡を複製されたら、もう二度と、この部屋に入れなくなるかもしれません。そういう意味で、鏡を複製するというのは、割りと知識ある人のいたずらかと思いました。
最初に、参加者リストはスプレッドシートに持っていて、出欠確認していたため、名前を見て、誰をKICKすべきか分かるかと思っていました。でも、知らない名前を「KICK」することに、本当に自分の認識は正しいのか?という疑問がでました。もし、仲間をKICKしたら、本当に嫌な思いをさせてしまいます。それで、「ハンドルネーム、◎◎◎さんという方、参加の方にいらっしゃいますか?」と聞いている間にも、どんどん、複製は進んでいきます。周りから、「これやばいねー!」など聞こえてきます。
仲間にいないことを確認し、二人ほどKICKしたところ、その二人が、すぐにログインしてきました。だったら確信してBANしたら良いのですが、そこでもなお、「仲間の方が、外にでたと思って再ログインしていたらどうしよう」と思いました。そして、再度アカウント名呼びながら、BANしました。でも、「1時間」だけ。
わたしは、この自分の甘さは、イベントオーガナイザーとして致命的だと思いました。最初にきちんと出欠とっていたらなら、データをもとにBANすべきだったと思っています。
このとき、ホスト権を持っていたのが私だけでしたが、消しても消しても、複製のスピードの方が速く、そうだ、「view only」に変更したら良いのだ、と気づくまでに5分くらいかかったでしょうか。だいぶ複製されてしまってから、この設定を変更しました。ここも、荒らしが来たと分かった時点で、設定変更すべきでした。
ご参加いただいていたSachiさんからいただいた画像では、このような感じに!巨大な犬などオブジェクトが、5分くらいの間に100以上置かれたと思います。
それから、非公開の設定にしました。Publicly Listedをオフにすることで、Exploreタブから表示されなくなり、View Onlyになったことで複製できなくなりましたので、Host権限を、他の方にも渡して、削除を手伝っていただきました。本当は全員に渡せば速かったのですが、田植えに水張りしたときに、ちょっと変ないじりかえをして、何度も水を張り直すことをしてましたので、全員だとまた違う問題が起きるかもしれないと考えたり…
結局、大量複製が分かってから削除完了まで20分ほどかかり、最後に全部消えたときに、拍手が沸き上がりました。意図しないところで、違った満足感が得られたのかも、と思いながらも、私の反省点としては下記です。
- ユーザーに編集権限を与えるイベントの場合、イベント当日に「Publickly listed」をオフにすること
- 参加者をメール招待限定にすること
- 万一大量複製のいたずらが来たら、BANやKICKより先に「View Only」に変更すること
- あと、ワークショップの場合、公開部屋と実際ワークショップを行う部屋は分けても良いと気づきました。2つ部屋を創っておけば、どちらを公開して、非公開にするか設定できますので、作業中/作業完了時に、どの部屋を公開するか、コントロールできるようになります。
気を取り直して、よっしーさんのお話をお聞きして、
田んぼの生物に詳しい松永さんのお話もお聞きしました。
また記念写真を忘れるところでしたが、Pokoさんが声かえてくださいました。みなさま、ありがとうございます。だいぶ田植えが残ってしまいましたので、各自の宿題になりました。しばらく時間ができたら、わたしも稲を植えに行こうと思います。
田植えの公開部屋はこちらでず。ぜひ起こしいただいて、こんな「すったもんだ」があっても、自然は静かで、いつも何もかもなかったかのように佇んでいることを味わってください♪